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2024/03/2
皆様からのご質問
『FGF治療はずっと増え続ける、膨らみすぎるというのを見ました。
その可能性はありますか?』
答え
FGFは細胞を増殖させる効果がしっかりあるため、適切に使用しなければ数年後も膨らみ続けた、想定以上に膨らみすぎたという報告があります。
ただし、これは適切に使用されなかった場合です。
特にヒアルロン酸
当院ではFGF治療を希望する部位に5年前でも10年前でもヒアルロン酸治療の治療歴があるかたは、FGF治療の前にヒアルロン酸溶解を必ずおこなっています。
ヒアルロン酸は1年程度で分解・吸収されるのですが、それ以上に長持ちする人もいます。
完全に分解されないケースもあるのです。
ヒアルロン酸が存在するところにFGFを注入すると、ヒアルロン酸の中にFGFが閉じ込められます。
そうなると、FGFはすぐに効果を発揮せず、ヒアルロン酸の中で眠った状態になります。
時間が経つとヒアルロン酸が分解され、中のFGFが飛び出します。
数年後かもしれません。以前に注入したFGFがいきなり働き出し、細胞を増殖させてしまいます。ヒアルロン酸のせいで、数年後に増殖したケースがあります。
PRPにFGFを混ぜたプレミアムPRPも危険です。
FGF治療をしているクリニックは少ないですが、プレミアムPRPをしているクリニックは多いので気をつけてください。
当院では混ぜません。
1度飲んだ薬が永遠に効き続ける、夢のような薬です。
残念ながら、ずっと効き続ける薬は今の医学では作り出せていません。
薬には半減期というものがあります。
半減期とは:体内に入って薬などの物質が代謝や排泄などによって半分に減るまでの時間です。半減期が短いということは、薬物が素早く代謝・排泄されることを示しており、薬の効き目が短いということです。
FGFの半減期は生体内では数十分しかなく、血液内では90秒と非常に短いです。
ちなみに頭痛薬でよく使われるイブプロフェンの半減期は2時間程度です。ロキソニンは75分。
頭痛薬は最低4時間以上空けて服用できますが、これは4時間程度で効果がなくなるから。
実はFGFが効いている時間は非常に短いのです。頭痛薬より効き目は短いです。
FGF自体がずっと効き続けることはあり得ません。増殖し続けたケースはFGF自体ではなく別の要因です(上記のヒアルロン酸など)
※FGFが指令をだす時間が短いという意味です。FGFで膨らませた細胞は長持ちするので心配しないでください。
ヒアルロン酸だとやりすぎたら、ヒアルロン酸溶解液があるのでリセットできます。
FGFでやりすぎになったら?
FGFで膨らんだのは自分の細胞が増えたから。自分の細胞なのでヒアルロン酸のように手軽に溶かすことは難しく、基本は手術で切除になってしまいます。
これはあってはならないことです。
膨らみすぎる可能性があるから、FGFはやってはいけない?
これを言っている先生もいるようですが、薬の量や使い方をコントロールできてないからですよね。
しっかりお薬の量や使い方を調整してください。
血圧のお薬を飲みすぎたら血圧が下がりすぎて大変です。
睡眠薬を飲みすぎたら一生起きなくなるかもです。
オーバードーズ
必要な量を調整するのは医師の役割です。
膨らみすぎるのは薬をコントロールできないから。
どんなお薬もそうです。適正に使用しなければ害になる可能性があります。
薬の量や使い方をコントロールできるのか、これは医師の役割であり、技量の違いがでるところでもあります。
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