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歯。FGFと言いながらいきなり歯の話題から入ります。
歯は大事なんですよね。健康にはもちろん、美容にも。
アメリカで見た目の調整となると、フェイスリフトやプチ整形より、まずは歯列矯正やホワイトニングという意識が強い傾向にあります。
ご多聞にもれず、私もアメリカで歯の修正をあれこれいたしました。
そしてそのメンテナンスも怠ってはなりませんので、日本でも定期的に歯のクリーニングやチェックアップに通っています。
先日、我が配偶者のために自宅から徒歩五分のところにある新しい歯科医に行きました。配偶者の前歯の詰め物がポロリと外れ、この世の終わりかと思うほど大騒ぎされたので、なんでもいいから自宅から一番近いところで!
と慌てて予約をとったのです。
受付を済ませ、窓からの眺めがなかなか良い受付のカウチに座った途端、目に入った看板。
そこには
『歯科医でもできるんです!ほうれい線のヒアルロン酸』
ええ?
歯医者さんでヒアルロン酸?ほうれい線?どういうこと?
『歯列矯正の後、ほうれい線が深くなったと感じたらヒアルロン酸で修正!』
歯列矯正したらほうれい線が深くなるんですか!?!?
『噛み合わせを調整したらエラが張ってきた。小顔ボトックスで修正!』
ええ???
噛み合わせを調整したら大顔(←とは言ってない)に!?!?
目の前のテーブルにも同じ内容の小さなチラシが置かれています。
うーん。
これはまあ、確かに美容外科に行くよりも色々な意味で女性の側からするとハードルが低くなる気持ちはわからなくもないかなあ。
でも、なんかどことなく納得がいかない。
よし!
曽我部先生に聞いてみよう!
「歯医者さんでほうれい線ヒアルロン酸やボトックスってどういうことですか??」
「ああ。それはですね。口腔周囲の皮膚を含めた組織も『歯科医が治療しても良い場所』という謎の拡大解釈が出て、歯科医も美容医療行為ができるようにしたんですよ。なので一時美容外科医の元でヒアルロン酸注入のハンズオンセミナーを受ける歯科医がわんさかいました」
なるほど!
『歯列矯正の後のほうれい線にヒアルロン酸』とか『食いしばり、歯軋りにボトックス』とか、なるほど、歯科に関連づけてますね、確かに。
へえー。
いやー、それにしても別に歯科医でコレ受けなくても、美容外科に行った方が良くないですか?
「そりゃそうです。餅は餅屋っす」
「なるほど。まあ、歯医者さんにいってこういう看板見ると、おっ?と興味をそそられるし、美容外科に足を運ぶよりハードル低い感じがするのも否めませから、歯医者さんの気持ちはわからなくもないですけど。でもこうなってくるとなんでもありって感じもしますねえ」
「そうなんですよねー。だったら僕も歯科治療しようかな?」
いや!
先生!
それは違う気がする!
気持ちはわかるけど!
「そうっすかね」
そうっすよ!
そうだ。
いつも行方不明になるバンド『ザ・行方不明ズ』のリーダー兼ベーシストの先生が目の前にいる今!この時!色々質問してみよう!(機会を逃すと一生捕まらない)
教えて院長先生!
中の人:先生。私、最近ほうれい線が気になって気になって気になって気になって、夢に出てくるぐらいなんですけど、先生のイチオシFGFについて質問させてください!」
(1)私の素人なりの理解では、FGFは
『自己細胞を増殖させる何かを注入しやすくするために水と混ぜたものを肌に注入する施術で、2ヶ月ぐらいかけてゆっくりと自分の細胞が生まれたての赤ちゃんのような新品の状態で生まれ出てくる』
という感じなのですが、合ってますか?
院長:少し専門的な説明になります。体内に22種類も存在するFGFですが、現在医療現場で使用されるFGFとは「FGF-2」のことです。
FGF-2は生物の細胞代謝・組織修復に必要な「生体内」で生産されるタンパク質です
中の人:えっ。タンパク質!だったんですかFGF。私はまた、なんか自己細胞を増殖させる奇跡の液体かなと思ってました。ルルドの泉的な?
院長:(ルルドの泉は完全に無視)生物の細胞で生産・分泌されるもの全てが『タンパク質』ですよ。つまりFGF類や他のホルモンもタンパク質です
中の人:そう言われても何が何やらさっぱり…
院長:FGF類はヒトに限らず基本的にどの動物でも持ってます。FGFが存在しなければ生物は生きていけないんです
中の人:そもそもFGFって何の略でしたっけ?そこからしてわからないと、全体的にわからなさすぎますよね。ということで調べてみましたけど、Fibroblast Growth Factorの頭の三文字をとってFGFなんですねー!と言ったものの、ますますわかりません。線維芽細胞増殖因子?これもわかりにくい。分割して調べてみると『線維芽細胞=結合組織を構成する細胞の一つ(ますますわからん)。コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸といった真皮の成分を作り出す。おお!やっとわかりやすくなりました!
院長:そうなんですよ。なのでFGFを注入すると生まれたての赤ちゃん細胞が増殖する、っていうのも確かに当たらずと言えども遠からずですね。FGF-2で改善できることって意外に単純なんですよ
中の人:今の所あんまり単純じゃない気がしますけど…
院長:組織修復機序による失われた組織容積の回復なんです
中の人:………
院長:もちろん『新生組織」が増えるので、治療を行っていない部位に比べると、治療を行った部位で若々しい細胞が相対的に増えているということは間違いないです。
そもそも身体のあらゆる部位(脳も含め)で、FGF類によって常に細胞代謝は行われているんですよ。これがFGFの『アイドル状態』です
中の人:アイドルっていうとラブライブ!的な…?
院長:(ラブライブ!は好きだけど一応無視)つまり平常時でもFGFによって新生細胞は作られているその状態がアイドル状態。車のアイドリングと同じです
中の人:…あー…(←わかっているのか?)
院長:ところが創傷・炎症などのインシデントにより、平常時よりも多くのFGFが損傷部位に誘導されて、組織代謝がbusy状態になる。なのでFGF-2の投与はつまるところ『擬似的な組織損傷状態を作り出す』ということなんです。ここまでどうですか?
中の人:あっ。もしかして傷ができたらそれを修復する機能的なあれですか?ダーマペンとかハイフとか、もっと言うならばお家で針がたくさんついている美容ローラーで顔面をコロコロした時に、組織が必死で修復しようとするからリフトアップする、というアレ?
院長:そうなんですよ。ダーマーローラーやダーマペン、HIFUは実際に皮膚や皮下を損傷させることでFGFを誘導させて組織修復機転を発動させて『若返り』を促しているんです
中の人:ということは、最近巷で言われている『FGFを注入するとシコリができる』とか『FGFを注入した部位がボコボコになる』という悪評は大間違い?だって異物を注入しているわけじゃなくて、自分の自己細胞組織修復を促すものだからボコボコになるわけないじゃん!っていうことですか?
さあ。次回は院長先生のお答えが明らかに!
まて次号!
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